手仕事の日本 柳宗悦

  • 2019.12.22
手仕事の日本 柳宗悦

柳宗悦さんが戦前に日本各地を旅して、その土地で作られてその土地の日常生活に使用されている手仕事による工藝品を取材した学術研究。ただ単に日本各地を旅してその土地の工藝品を紹介するだけなら本のタイトルは「日本の手仕事」ということになるのであろう。この本のタイトルは「手仕事の日本」である。日本という国は北から南まで気候風土が様々に富んでおり、それ故に人々の暮らし方も異なりその暮らしに必要となる道具もまた異なる。そしてその土地で手に入る材料や技術も異なるため、多種多様な手仕事が各地で発展した。そういったひとつひとつの手仕事の集まりによって日本という国が出来ている。この本に書かれている手仕事を訪ねて日本各地を廻ってみたいが、工業製品に置き換わってしまって現在では既に消滅してしまった技法や技術が日本各地にたくさんある。しかし柳さんがこの研究を書にしていたお蔭で、私たちの前の世代やその前の世代の日本人が質の高い素晴らしい暮らしと文化を持っていたことを知ることが出来る。

本: 「手仕事の日本」 柳宗悦
ブックカバー: 工芸品と道具 SML 「型染めの仕事」