As Slow As Possible

本とブックカバーが出逢う物語

はぶらし 近藤史恵

  • 2021.01.10

こういう図々しい人必ずいます。頼まれごとをされると断り切れずにいつも悩んでいる人、必読。人を頼ってばかりでいつも悩んでいる人、必読。 本: はぶらし 近藤史恵 ブックカバー: inink

さくら 西加奈子

  • 2020.12.12

年末は帰省の季節。帰省先は人それぞれだけれども帰省をする気持ちも人それぞれ。ワクワクした気分で帰省を楽しみにしている人もいれば、なんとなく面倒くさい気持ちを持ちながら帰省する人もいる。「さくら」は、少し変わってはいるけれどどこにでもありそうな家族の、少し変わってはいるけれどどこの家でもありそうなお正月のお話。そんな家族が切なくて愛おしくて暖かく感じてしまうのは、そこに愛犬さくらがいるから。新しい年 […]

世界最悪の鉄道旅行 下川裕治

  • 2020.12.05

ユーラシア大陸の極東の鉄道駅であるロシアのソヴィエツカヤを出発し、中国、カザフスタン、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、ジョージア、トルコ、セルビア、イタリア、フランス、スペインを経てユーラシア大陸の西端の駅となるポルトガルのカスカイス駅まで、2万キロをひたすら鉄道で移動するお話。このお話を読むとポルトガルがもの凄い場所のような気がして憧れてしまう。このレベルになると旅は楽しみではなく苦行である。 […]

成熟脳 運がいいと言われる人の脳科学 黒川伊保子

  • 2020.11.25

人工知能の開発をしている脳科学者が書いた本。 人は生きている間に何度か脳の使い方を変える歳があるそうで、それらは7の倍数。人にとって7というのは大事な数で、記憶できる数字も7桁まで。8桁になると記憶できる確率が一気に下がるのだそう。仏教での節目も全部7の倍数だしね。 14歳から28歳までは脳がひたすらに情報量を求める時期で、この時期の色んなインプットがその後の人生に影響する。反復練習によって感覚や […]

イタリア発 イタリア着 内田洋子

  • 2020.11.03

ローマの空港に到着したのは良いが荷物が出てこない。最後まで待ってみたが遂に出てこなかった。乗り換えのシャルルドゴール空港で積み忘れたと思われる。荷物受取コンベアの片隅には荷物が出てこなかった乗客専用の手続きカウンターが用意してあり長蛇の列になっていた。長時間待たされてようやくたどり着いたカウンターではコンピュータの画面を見せられ、出てこなかったカバンの数と種類、それぞれの色と大きさなどを写真の中か […]

氷点 三浦綾子

  • 2020.10.30

北海道の旭川、駅を出て忠別川にかかる大きな橋を渡り郊外に向かう通りが「氷点通り」。その突き当りは広大な「外国樹種見本林」が広がっており、その入り口に三浦綾子記念文学館がある。この林が「氷点」の舞台。林の中には美しい美瑛川が流れている。ここがまさに「氷点」の話がクライマックスを迎える場所。ある土地に行ってその土地で採れた食材とその土地の水で作られたお酒が最高に美味しいのと同様に、ある土地に行ってその […]

生きるぼくら  原田マハ

  • 2020.10.11

祖母と暮らしていた子供の頃、僕の家では一家5人の食べるお米を自宅の前の田んぼで作っていた時期があった。手伝った記憶があまり残っていないのは、おそらく農家をしていた親戚が機械を使って効率的に作業をしてくれたからだと思う。「生きるぼくら」を読むと、お米を最も非効率的に最も記憶に残る方法で作ってみたくなる。お米を育てるのではなく、お米に育ててもらっているのだから。 本: 「生きるぼくら」 原田マハ ブッ […]

i  西加奈子

  • 2020.09.26

10年以上前にアメリカのユタ州に定期的に出張に行ってた頃、いかつい身体のボブと言う人がよく世話をしてくれた。ボブには四分の一日本人の血が混じっていて、血が繋がっている人が一人だけ存命で静岡に住んでいた。そのボブが一度日本に来た事があって、突然明日静岡に行きたいと言い出した。知っているのは住所だけだから一人では行けないし、言葉も通じないから僕に一緒に来てくれと言う。もしも留守で会えなくても構わないか […]

アンフォゲッタブル 松宮宏

  • 2020.09.13

神戸の三ノ宮駅から元町駅の電車の高架下は少し不思議なお店がぎっしりと軒を並べるなかなか魅力的な界隈であるが、その高架下を元町から神戸駅の方向に更に進んでいくと雰囲気が少しずつ怪しくなってきてこれまたなかなか神戸らしい魅力的な空間となる。その辺りの神戸の街を舞台にしてちょっと明るくてちょっと怪しい人たちがジャズで街を盛り上げるお話。神戸がますます好きになる。 本: 「アンフォゲッタブル」 松宮宏 ブ […]

空しか、見えない 谷村志穂

  • 2020.08.22

凄く良い!いつまでも青春。中学校の遠泳のチームが卒業後に仲間の事故死を機に再開してまた同じ海を泳ぐ話。チームメイトに現在のパートナーなども加わり新しいチームに。沖へ出てみんなで空を見上げる。見えるのは空、そして未来。 本:「空しか、見えない」 谷村志穂 ブックカバー: L’OCCITANE

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