おいしくて泣くとき 森沢明夫

  • 2023.03.25
おいしくて泣くとき 森沢明夫

地図で見ると房総半島のちょうど真ん中になる場所に、大学時代の先輩が山を買った。買った土地には古い大きな家があり、イベントや宿泊に大活躍している。その房総半島を2019年に台風が襲い、古い大きな家の屋根が吹き飛んでしまった。知らせを受けた関係者は房総半島に向かい、近隣に暮らす人たちと共に、大きな屋根の応急処置を行った。それ以来、少しずつ屋根の修復にあたり、翌春に遂に屋根が完成した。この場所を訪れたときに知り合った近所で暮らす陶芸家の方と話をしてうちに、この方は僕の幼馴染と知り合いであることがわかった。随分と距離が離れている町で暮らしている関係だというのに、世の中は随分と狭いものだと驚いた。

食堂の修復がきっかけとなり思わぬ人との出逢いにつながる、森沢明夫さんの「おいしくて泣くとき」。僕にとっては房総半島の出来事のようなお話。

本:「おいしくて泣くとき」 森沢明夫
ブックカバー: Journal Standard