片道最長切符の旅 宮脇俊三

  • 2020.04.11
片道最長切符の旅 宮脇俊三

JRの路線から終点で行き止まりになってしまういわゆる盲腸線を除外していくと、一筆書きでひたすら長い片道乗車券を作ることができる。どうやら乗り鉄の間では、どのルートが最長になるかという情報も飛び交っているらしい。その切符を買いに来る客はいくらお客様といえどかなり面倒な対応をされるらしい。その一筆書きの片道切符、中国と四国が橋で繋がってからは一筆書きで四国には入れなくなってしまったようで、昭和の時代から比較すると随分と距離が短縮されてしまっている。この本は、昭和53年に北海道の広尾駅を出発して鹿児島県の枕崎駅までの13,319.4キロの片道切符を旅した人のドキュメンタリーだ。始点と終点を結ぶ最短距離は2,764.2キロだから、その約5倍の距離の旅ということになる。圧巻は、愛知県の豊橋から飯田線、小海線、只見線を経て、すなわち飯田-辰野ー小淵沢ー小諸ー高崎を経由して会津若松まで北上し、そこから新潟ー柏崎ー十日町ー直江津ー糸魚川ー松本ー名古屋と南下するルート。路線図と時刻表をまるでエッシャーの絵のように駆使して実現する片道最長切符の旅。出発進行!

本:「片道最長切符の旅」宮脇俊三
ブックカバー:エッシャー