杉田 昌隆

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アナログ ビートたけし

  • 2023.08.26

僕の大学生の時代、当時は未だコンピュータがデザインの現場に導入されていることはほとんど無く、大学で行っているプロダクトデザインの作業も全てアナログだった。ロットリングのメカニカルペンを駆使して図面や文字を描き、あるとあらゆる材料を駆使して模型を作った。僕はこの模型作りが大好きで、課題制作の大詰めになると学校の製図室で寝泊まりしながら模型を作った。もしも現代のようにいろんな作業をコンピュータで進める […]

モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語 内田洋子

  • 2023.08.20

イタリア北部の山奥に位置するモンテレッジォという村は資源に乏しく農産物にも恵まれなかったため、この村の人たちは何世紀にもわたり籠に入れた本を担いでイタリア中に本を行商して歩いていたという。イタリアの地図にもイタリアのローカルなガイドブックにも一切紹介されていない小さな村。イタリア全土に本を読むということを広めていったこの村の住人たち。 僕は1999年の数か月をイタリアで暮らしている。南部のペスカー […]

ぷくぷく 森沢明夫

  • 2023.08.06

自分の気持ちに素直になれない原因になっているコンプレックス。実は、他人からは本人が思うよりずっと些細なことだったりするのかもしれない。このお話の中のふたり(?)は、其々のコンプレックスの基に共通点があるが、自分ではそれに気づくことができない。傷みを取り除くことはできなくとも、傷みを小さくしてくれる出来事はきっとやってくる。読み終えて暖かな気持ちになる物語。 本: 「ぷくぷく」 森沢明夫 ブックカバ […]

ここに住みたい 堀内誠一

  • 2023.07.09

アートディレクターでもあり絵本作家でもある堀内誠一さんの目線で旅先の街を描き綴った旅のエッセイ。海外のあちこちの街が魅力たっぷりに紹介されている。確かにどこも住んでみたくなる街である。僕も60歳を目前にして、これまでに海外15か国、国内47都道府県を訪れる機会に恵まれた。実際に訪れた街の中で最も住みたいと思った街は島根県の松江である。お城がある街は朝のランニングがなぜかとても得をした気がする。お城 […]

ぼくたちの家族 早見和真

  • 2023.06.25

この家族、我が家にとても似ている。全く頼りない父親、冷静に着々とものごとを進める息子たち、ハワイに行きたい母親。 家族って何だろう? 幸せって何だろう? 家族だからこそ言えないことがある。家族だから百点満点の幸せなんてない。家族だから・・・ 家族の数だけ幸せの数もあり、家族の数だけ争いごともある。この家族、とても好きです。いつか家族全員でハワイに行けますように。 本: 「ぼくたちの家族」 早見和真 […]

世界ぐるっと朝食紀行 西川治

  • 2023.05.21

僕は旅先のホテルで食事をするのがあまり好きではない。特に朝食のビュッフェというものはどうも好きになれない。海外の街であれば、その国ならではのローカルな食事を食べさせてくれる食堂が朝早くから営業している場合がある。特にアジアの国々では食堂は朝の時間帯が面白い。観光客なんかが行かない、地元の住民のための食堂なんかが面白い。上海の路地裏で食べたちょっと怪しげな麺は、美味しかったかどうかはさておき、実にス […]

牧野富太郎の恋 長尾剛

  • 2023.04.29

身体が弱かった幼少の頃の僕は、一緒に暮らしていた明治生まれの祖母にドクダミ茶を飲まされていた。苦いドクダミ茶を飲むのは子供にとって苦痛以外の何ものでもなく、鼻と舌がそれが何かを感じ取る前に一気に流し込むように飲むしか方法がなかった。道端を歩いていてドクダミを見つけると、それだけでドクダミ茶を飲む瞬間を思い出してしまうので、思わず目をそらしていた。きっと牧野富太郎さんくらいに探求心があれば、その花や […]

葉桜の季節に君を想うということ 歌野晶午

  • 2023.04.22

桜で染めたという布を見て、てっきり僕は桜の花を使って染めたものだとばっかり思っていた。ところがある時、草木染をしている方から、桜の木を煮出した湯に布を浸けておくと桜色に染まるのだと教えてもらった。桜の木そのものは桜色をしているわけではないので、この事実にものすごく驚いてしまった。桜の花が散ってしまうと、次の春になるまでは全く見向きもされない桜の木が、誰にも見られることがなくても桜としての誇りを持ち […]

あの頃、忌野清志郎と 片岡たまき

  • 2023.04.16

弁当屋を営んでいる友人がいる。彼の経営スタイルは独特である。その独特さを表現するのは難しいのであるが、ひと言で表現するならばロックなのだ。パンチの効いたビートとしっとりとしたスローなバラードが同居した厨房を簡単に想像することができる。彼らの作る弁当は主にテレビ局の楽屋に届けられる。芸能人やスタッフさんが作業をしながら食べることが出来るように、弁当箱のサイズは片手で持ちやすいように工夫が施されている […]

こんなにも面白いローマ帝国1500年の歴史 歴史の謎を探る会

  • 2023.03.26

僕の歴史の知識は中学生の頃から全く進歩していないのだが、今のウクライナの情勢を目にして、国の領土争いの歴史を少しくらい知っておこうと思ってローマ帝国の歴史を読んでみた。 現在世界中の国のやってることって紀元前から変わってない。帝国を治めるトップは頭のいかれた奴らばかり。人を殺す残忍な方法をエスカレートさせることで欲求を満たしたり、セックスに溺れてより強い刺激を求めて最後はホモセクシャルになったり、 […]

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